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THE SOUND OF CADENCE Vol.72 (June 2010)

サインオフ物理検証ツールPVSとEDI Systemのリンクによる作業効率の向上

デジタル・インプリメンテーション・ツールのEncounter Digital Implementation(EDI)Systemからケイデンスのサインオフ物理検証ツールが使用できることをご存知ですか?
サインオフ・レベルの物理検証がEDI System上からできることにより、インプリのプラットフォーム上で効率的にデザイン・ルールの違反修正を行うことができるだけでなく、修正後のタイミングやパワーのインパクトを吸収することが可能になります。

Physical Verification System(PVS)とは・・・
ケイデンスのPhysical Verification System(PVS)は、65nm以降の大規模SoCデザイン向けに開発された物理検証サインオフ・ツールです。PVSは、レイアウトの階層構造に従った検証を行いますが、階層セルのフラット化のコントロールも可能です。PVSが行うDRC検証には以下が含まれます:
●DRC
●ANTENNAチェック
●図形パターンFILL
●DENSITYチェック
加えてPVSでは、DRC検証だけでなく物理情報とネットリストを用いてLVS検証を行うことができます。
また、並列処理により、従来のツールに比較して短時間で処理することが可能で、VirtuosoやEDI Systemとのインテグレーションにより、ケイデンスが提供する「front-to-back design」から「signoff」にいたるデザイン・フローを実現しています。

EDI SystemからのGUIによる簡単なインタフェース
図1のようなプルダウン・メニューにより、EDI Systemでインプリを終えた設計データをPVSで検証することが可能です。
図1:EDI SystemからPVSを実行

PVSへのデータ受け渡し項目やスクリプトなど、インプリ設計者が簡単に設定できるフォームや実行結果を入力するインタフェースが準備されています。(図2)
図2:PVS実行フォーム

EDI SystemからPVSを使用するメリット
PVSをEDI Systemから使用することで、以下のようなメリットがあります。
1)デバッグ時間の削減
EDI SystemからのGUIを使用することで、インプリ後のデータをPVSに受け渡しをする作業が少なくなります。またPVSの実行結果を取り込むインタフェースにより、EDI Systemでのデータに反映することが可能で、違反箇所が視覚的に明確になるので修正作業が容易になります。
図3でのデバック環境は、LVSを検証するGUIになり、EDISystemデータとリンクした確認が行えます。
図3:LVS Error Browser
PVSをEDI Systemから使用することで、以下のようなメリットがあります。
2)DRC修正後のデザインへの影響に対する処理が容易
PVSからの結果を受けてのデバッグ作業、EDI Systemでの作業になりますので、Wi reなどの修正を行った後にインプリ制約の再検証が容易になります。インプリ制約の再検証には、タイミング、SI、パワーやアンテナといった配線の修正に関する制約をチェックが可能で、検証結果から修正が必要な箇所があった場合は、その修正作業が容易になります。

EDI SystemからPVSを使用するには・・・
EDI SystemからPVSを実行するには、PVSのライセンスが必要になります。動作設定は、EDI System作業環境にPVSモジュールへの実行パスを設定するだけの簡単な作業です。EDI SystemからPVSへは、GDSファイルとVerilogが引き渡され、ルール・ファイルとスクリプトを使って実行されます。

このように、インプリ・ツールであるEDI Systemから、サインオフ物理検証ツールであるPVSを使用することにより、効率のよい物理検証が実行できます。

カスタマ・プラットフォーム・マーケティング部
牧井 徹