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名古屋大学とケイデンスが協業、テンシリカのプロセッサーおよびDSPにAUTOSAR準拠のTOPPERS Automotive Kernelを移植

AUTOSAR OS上で組み込みソフトウェア設計者による車載アプリケーション開発の加速が可能に

ケイデンス・デザイン・システムズ社(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ市、以下、ケイデンス)は、7月11日(米国現地時間) 、名古屋大学の組込みリアルタイムシステム研究室と協業し、ケイデンスのテンシリカプロセッサーおよびDSPにAUTOSAR準拠のTOPPERS ATK2-SC1 (Toyohashi OPen Platform for Embedded Real-time Systems Automotive Kernel version-2 Scalability Class 1)を移植したことを発表しました。名古屋大学とケイデンスの協業により、ATK2-SC1が正しく機能すること、競争力の高い性能レベルで動作することを検証し、テンシリカのプロセッサープラットフォームにATK2-SC1を移植しました。この移植により、テンシリカプロセッサーの高い演算性能を必要とする、ADAS(先進運転支援システム)、ヒューマン・マシーン・インタフェース、自動運転システム、その他車載アプリケーションに従事している設計者はTOPPERS automotive kernel上で車載アプリケーションの初期開発を開始することができます。

ATK2-SC1に関する詳細な情報は、https://www.toppers.jp/atk2.htmlをご参照ください。

車載電子システムは急激に複雑化しており、多岐にわたる車載ネットワークの中で、各々の電子制御ユニット(ECU)がそれぞれの特定機能を期待通りに動作させることがますます難しくなっています。AUTOSARアーキテクチャーは、ECUのソフトウェアスタックを構成するビルディングブロックを体系化し、重要なシステムコンポーネントの開発において複数の企業やOEMメーカーが協業することを可能にします。明確に定義されたソフトウェアコンポーネントを再利用することによりECUをより迅速かつ効率的に開発し、より多種多様なプロセッサーやDSPを組み込んだシステムの開発が可能となります。

TOPPERS ATK2-SC1 RTOS (リアルタイムオペレーティングシステム) Automotive Kernelは広く採用され、多くの生産実績を持っています。車載システム制御アプリケーションにおいてソフトウェアタスクの詳細なタイミングを管理し、最も根幹をなすソフトウェアビルディングブロックのひとつとなっています。このたび名古屋大学とケイデンスにより、ATK2-SC1がテンシリカのプロセッサーファミリーに移植されたことで、ECUの開発者はテンシリカのDSPアーキテクチャーを利用して、RTOS Automotive Kernelを変更することなくプロセッサーを特定用途向けに最適化することが可能になります。また、ECUの開発者は安全性を最重視すべき車載システムに必要となる高品質および高信頼性を維持しながら、AUTOSAR OS上の車載アプリケーション開発を加速することが可能となります。

名古屋大学コメント
高田 広章教授(理学博士 名古屋大学 組込みリアルタイムシステム研究室) :
「ADASおよび自動運転アプリケーションの需要が高まるにつれて、車載がエレクトロニクス産業の有望な市場になっており、アプリケーション開発向けの標準プラットフォームの要求が高まっています。最近のケイデンスとの協業を通じて、我々はテンシリカのDSP上でTOPPERS Automotive Kernelの動作を検証することができました。組み込みソフトウェア設計者は初期開発を即座に開始することができます。」

ケイデンス・コメント
Raja Tabet (Corporate VP, Emerging Technologies) :
「名古屋大学との今回の協業は、ケイデンスのAutomotive ADAS Enablement戦略を支援するもので、AUTOSARソフトウェアレイヤーがテンシリカのプロセッサーに移植された初めての例です。レーダー、ライダー、ビジョンおよびオーディオノイズリダクション機能などの車載アプリケーションは、コンピューターの負荷が高いため、特定のタスクに対して高度にカスタマイズが可能なテンシリカのDSPに適しています。ATK2-SC1を介したAUTOSARのサポートにより、開発者はプラットフォームに依存しない移植可能なコードを維持しながら、テンシリカDSPの演算メリットを活用することが可能になります。」

今回移植されたTOPPERS ATK2-SC1のコードはテンシリカのすべてのプロセッサーおよびDSPに対応しています。
ケイデンスは、7月21日に横浜で開催されるCDNLive Japan 2017における技術セッションの中で、テンシリカプロセッサー上のATK2-SC1のデモを実施する予定です。
車載アプリケーション向けテンシリカプロセッサーの使用例に関する詳細は、https://ip.cadence.com/applications/automotive/ipg-automotiveをご参照ください。